
その日は電話が鳴りっぱなしだった
電話が鳴り続けた日
私が新人の頃、ある日の朝イチに電話が鳴っていたにもかかわらず事務所全員の隙間をぬったかのようにずっと電話が鳴り続けたました。
上司や諸先輩方はいつも通り出るはずもなく、私が「早く出ろよ」と言うプレッシャーを感じざるをない状況。
「自分って電話要員?!」
不安と理不尽さで、胸がざわついたのをよく覚えています。
電話番に押し付けられる不安

新人や若手が電話番を押し付けられるのは、多くの会社で見られる光景です。
- 明らかに雑用扱いされている気がする
- 自分だけ延々と出続けるのが理不尽
- 出なければ怒られる、出ても評価されない
そんな気持ちから私は「ずっと電話要員として扱われるのでは?」という将来への不安を抱きがちでした。
そんな当時、仕事のやりがいを感じられず、イライラした日々を過ごしたことを今でも覚えてます。
電話を制する者は部署を制する!…部分もある

ところがある電話をきっかけに考え方が変わりました。
それは後輩が電話に出てた時『それはまずいよ!』という応対をしたのでした。
そのリカバリーは結局私です。
その時「電話って、ただの雑用じゃなくて実は部署の“情報の窓口”なのでは?」と。
大事に電話対応を続けていると、次のようなことが自然と見えてきます。
- どんな顧客からよく電話が来るのか
- どんな要件が多いのか
- 相手の困りごとや急ぎの度合いはどれくらいか
これって、まさにマーケティングの基本。
顧客との接点を最も多く持つのは電話番なのです。
つまり、電話を制する者は部署を制する。…部分もあります!
部署の信頼を集める「信頼の窓口」になるチャンスがそこにある、と気づきました。
信頼を得てから改善提案…それも仕事と同じだったりする

もちろん、電話ばかりで自分の業務が滞るのは問題です。
もちろん新人。しょ先輩方より抱えている仕事は軽い。
しかし、『電話番』の改善について提案をしてみるのです。
でも、ここで大事なのは「面倒だからやりたくない」と思わせないこと。
まずは積極的に電話を取り、マーケティングマスターの称号を得た後に周囲の信頼を得る。
そのうえで、こう提案します。
- 「電話対応が業務に影響しているので、曜日ごとに当番を決めませんか?」
- 「受け答えを標準化したマニュアルを作りませんか?」
理由を「業務効率の改善」にすれば、反対されにくいです。
「あいつが言うなら仕方ない」と思わせるまで行くことがここでの重要ポイントです。
電話はキャリアの武器になる
電話番ばかり押し付けられるのは、誰だって嫌です。
でも見方を変えれば、電話は 信頼獲得の最短ルート であり、顧客を知るマーケティングの第一歩 です。
また、顧客の反応を受けて対応を図るこれも営業の基本と同じだったりします。
新人のうちに電話を通じて「信頼の窓口」になれば、将来の自分の立場をぐっと強くできます。
理不尽に、意味のない仕事は実はたくさん転がっています。
そんな仕事がたくさんある中限られた時間で処理を進めていかなければならない私たちは取捨選択する事も重要です。
しかし、一見意味のないと思える仕事でも実は考え方次第で意味のある仕事に変わったりする事も事実です。
そう思えた時、私の中で仕事の景色が変わった気がしたのを今でも覚えています。
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