
私は会社に入社した後〝何者でもない自分〟〝箸にも棒にもかからない自分〟になるのが怖くて20代前半の頃、焦りがあって、神田昌典さんのノウハウ本などをを読み漁って、「いつか自分も、何かのノウハウの本を出して世の中に爪痕を残したい」と漠然とした夢を描いていた時期がありました。
そんな想いがあってか、それから数年後、私は実際に一冊の本を出版しました。 今回は、私が夢を叶えて知った「本を出すことの本当の意味」と、出版をしたその後の現実についてお話しします。
あなたも人生で「一冊の本」を書ける

「本なんて、特別な才能がある人しか書けない」と思っていませんでしょうか? 私は、「誰でも一冊の本を書けるノウハウを持っている」と信じています。
なぜなら、この世にあなたと同じ人生を歩んだ人は一人もいないからです。
しかし、あなたが自分の時間をかけて学び、苦労して乗り越えてきたあなたの足跡(わだち)こそが同じ悩みを持つ誰かにとっての「ショートカット(近道)」になることが絶対にあると思っております。あなたが10年かけて学んだことを本にまとめれば、読者はそれを数時間で吸収できる。
大げさに聞こえるかもしれませんが、これこそが人類が数万年繰り返してきた「進化」の正体だと私は思っております。先人の知恵を短時間で学んで受け取り、そこから道の分は時間をかけて自分の学びを次世代へ繋でいく。あなたもそのバトンを繋ぐ一人になれると信じています。
「自分の技術が世のためになるかもしれない」が著者への第一歩
私が出版した本は、ギャンブルに関する「行動心理」の本でした。 当時、ギャンブル本といえば機械のスペックや攻略法ばかり。私が本当に欲しかった攻略よりもその根底にある「勝ち続けるための行動」を説明する本はどこにもありませんでした。
「自分と同じように困っている人がいるはず。自分の技術は人のためになるかもしれない」
このきっかけこそが、私を著者にしてくれました。専門家である必要はありません。「過去の自分と同じ悩みを持つ人のために、問題を解決する」という視点があれば、それは立派な企画になります。
出版して「どうなった?」それは鼻血が出るんじゃないかと思うほど興奮した

夢が叶った瞬間、私の世界は一変しました。下記は私が実感した一例です。
- 「著者」という一生モノのラベル:ISBNコードが振られ、自分の本が国立国会図書館に永久保存される。自分が死んでも、私の思考は歴史に刻まれ続けます。
- 書店でのパニック:実際に本屋の棚に自分の本が並んでいるのを見たとき、興奮で鼻血が出そうになりました。「俺の本なのに、俺のじゃない(売り物だから勝手に持って帰れない!)」と、頭の中が訳のわからない嬉しさウイルスに侵食されて真っ白になったのを覚えています。
- 最強の名刺:ネットで著者名で検索してもらって「これ、私です」と言える圧倒的な信頼感。何者でもなかった自分に、確固たる自信がつきました。
今でも落ち込むことがあったりすると、自分の本の表紙を開いて「この本面白い!あの時頑張ったな」とニタニタしてしまいます。自分の本の一番のファンは、自分自身でした。(あんまり望ましくないですが)
【失敗と学び】夢の印税生活?現実はSwitchすら買えない

しかし、現実は甘くありません。 「あわよくば印税生活!」と夢見ていましたが、振り込まれた印税はわずか2万円。 Nintendo Switch一台すら買えない額です。
現在、出版市場は以前よりも厳しくなっています。単に「本を出せば売れる」時代は終わりました。もし私が今、もう一冊出すなら、学んだ失敗から以下のことを徹底します。
- SNSとブログを強化する:出版社に頼るのではなく、自分の販路(フォロワー)をあらかじめ作っておく。
- プロモーションを自ら行う:待っていても本は売れません。
- 匿名性の検討:嬉しくて会社員時代に言いふらしましたが、内容によってはその後の活動に制約が出ます。戦略的なペンネーム運用も重要です。
ただ、ネットで悪い評価がついたとしても、私はこう思っています。「何も評価されないより、評価されるだけマシ。批判的意見でも時間を使って書いてくれてありがとうございます!」と。無関心こそが、発信者にとって最大の失敗だと思っています。
次はあなたの番です
本を出しても、翌朝から人生が180度激変する魔法はありません。印税で大金持ちになれるわけでもありません。
しかし、「自分は本を出版している」自分を見る目は180度変わります。
自分の知恵を言語化し、誰かのために形に残す。そのプロセスで得られる自信は、何物にも代えがたい資産になります。
あなたは、どんな爪痕を世の中に残したいですか? あなたの経験を待っている人が、必ずどこかにいます。


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