― 指示の“意図”をつかみ、1ターン短縮する働き方 ―

この連載について
私が研修で学び実践している方法をシリーズ化しました。
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この記事でわかること
・「江戸の大火事」の例えからわかる“強い組織の動き方”
・指示の“目的”を理解することがなぜ重要なのか
・日常業務で使える先回り思考の組み立て方
・私が実践して「これ助かる」「すぐ採用」と言われた体験
明日からすぐにでも実践可能です
なぜ“先回りできる人”は評価されるのか?
あなたの仕事が終わらない原因は、指示待ち姿勢のためだった
仕事をしていると、「言われたことはやっているのに、なぜか評価されない」
「追加依頼が多くて仕事が終わらない」そんな悩みを抱えたサラリーマンは少なくありません。
実はその原因の多くは “指示の受け方” にあります。かつての私は、まさにその典型でした。
上司の依頼を「言われた通りに」こなしているつもりでも、
最終的には “あ、これも追加でお願い…” と二度手間になることが頻発。
しかし、ある研修で「江戸の大火事」の話を聞いてから仕事の進め方が劇的に変わりました。
今日はその“気付き”と“実践方法”をお伝えします。
研修で学んだ「江戸の大火事」の考え方とは?
研修で教わったのは、こんな例え話でした。
◇ 江戸時代、火事が頻発していた

ある日、将軍が配下へ命じます。
将軍「最近、江戸で火事が多い。くれぐれも発生しないよう注意せよ。」
配下はそのまま下の者へ伝えます。
老中「火事に気をつけろと言われた!」
さらにその配下も、そのまた下に伝えます。
町奉行「火事に注意しろとのことだ!」
◇ しかし、江戸は広い
末端の火消しまで伝わる頃には、また火事が起きてしまっていた。原因は明確です。
◇ 強い組織は、指示を“咀嚼”する
この話で重要なのは、
指示をそのまま下流へ流しても、組織は強くならない
という点です。本当に強い組織は、
- 指示を受けた人が「これはなぜ言われたのか?」を考え、
- 自分の立場で必要な確認や行動を付け加え、
- “自分の仕事として”部下や周囲に落とし込む
という流れをつくります。
講師が言っていた強い組織としての正解は下記の通りです。
将軍「最近、江戸で火事が多い。くれぐれも発生しないよう注意せよ。」
老中「(火事が発生した時の体制は十分なのか?)防火体制は十分か確認せよ。」
町奉行「(防火体制ということは火事の対策か?)防火設備に不備がないか確認せよ。」
そこまで準備が進んでいると、いざ火事が起きた場合でも迅速に対応できる。
こういった組織が理想の強い組織。
私が得た最大の学び
話を聞いた瞬間、「うわ…完全に自分のことだ」と思いました。
当時の私は、
“言われたことをそのまま実行するだけの人” だったからです。
しかし仕事は本来、
上司が「本当に欲しい状態」を叶えること = 指示の意図を理解すること
が重要です。これに気づいてから仕事の取り組み方がガラッと変わりました。
私が研修を受けてから実際にやっている「先回りの仕事術」としてここからは、私の実体験をお話しします。
指示の“目的”をまず理解する
上司からこんな指示を受けたことがありました。
「現場の困り事を調査してほしい」
以前の私は、言われた通り“だけ” を調べて報告していました。
しかし研修以来、私はこう考えるようになりました。
「この依頼の目的は何だろう?」私が読み解いた結果は—
真の目的は“現場改善”だ。
と判断。つまり“困り事の羅列”ではなく、改善につながる整理が必要だと気づきました。
中心の目的+周辺情報まで拾う
ただ調査するのではなく、私はこうしました。
- 困り事を網羅的にヒアリング
- すべてを俯瞰し、内容を整理
- 頻度・重要度で順位づけし「困り事トップ3」 にまとめる
そして報告の最後に
「改善すべき優先順位としてはまず①から対応すべきと考えます」
と“次の一手”までセットして提出。
その時の上司の反応が明らかに違う
この報告を見た上司は、明るい笑顔で開口一番
これ助かる!すぐやって
と喜んで言ってくれました。
そして、いつもあった
- その後の追加依頼
- 再調査
- 再報告
などがまったくありませんでした。
結果として1ターン分の仕事が丸ごと短縮。お互いの時間を節約できました。
あなたも明日から真似できる!先回り思考の3ステップ

【STEP1】 指示の背景を一言で一歩先を推測する
例:
「書類をまとめて」 → 本当の目的は“上に提出するために整えてほしい”
「現場を見てきて」 → 本当の目的は“問題を把握し改善点を探す”
【STEP2】 “相手が使う形” を想像して準備する
報告は結果だけでなく、整理・解釈・提案 を必ず添える。
【STEP3】 報告時は
✔ 結果
✔ なぜそうなるのか(背景の整理)
✔ 次のアクション提案
の3点セットで提出する。
これだけで“仕事が早い人”と思ってくれる可能性が高くなります。
なぜこれをするとどうなるのか?
- 上司から「考えてくれる人」と見られる
- 手戻りが減る=仕事が早く見える
- 相手の時間も自分の時間も節約できる
- 信頼が積み上がり、任される仕事が増える
先回りはセンスではありません。習慣です。
まとめ
私はもっと早く知りたかったです!
「江戸の大火事」の話はただの昔話ではなく、今の仕事にそのまま効きます。
- 指示の背景を考える
- 自分なりに解釈して落とし込む
- 報告は“結果+解釈+次の一手”
これだけで仕事のスピードも、質も、信頼もすべて上がっていきます。
私はこの思考法を続けた結果、残業時間が5時間は減りました
お金がかからず明日からすぐに試せると思います。
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